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ユーロが引続き軟調気配

先週の外国為替市場ではユーロが引続き軟調気配。
またドル円では上下に大きな振幅をみせたものの、85円30-40銭付近のレベルを中心に方向感のない相場展開となった。
週明けの相場では、低調な米製造業や住宅関連指標を受けた米債利回り低下をうけてドル円が軟調気配を示す場面もあったが、日本の追加金融緩和思惑の再浮上などで下値警戒感も根強く、結果的に週央にかけて大きな相場の動きは見られなかった。
その後、18日の海外市場で米株価が反発するとドル円は上昇の足を早めた。
19日の東京時間には日銀による資金供給拡大観測報道、野田財務相発言、東京株式市場の堅調推移をうけて85円90銭付近の高値をつけることとなった。

 

しかし、19日のニューヨーク時間に発表された米新規失業保険申請件数の結果が、予想外に悪化した数字となるとドルは一気に下落。
さらに8月フィラデルフィア連銀製造業景況指数が−7.7(予想7.2)と弱い数字となったことで、ドル円は一気に84円台への下値トライとなり、結果的に84円88銭付近の安値をつけることとなった。
さすがに84円台では底堅く、その後は85円30-40銭付近のテクニカルポイントに値を戻している。
ただ、20日になると今度はリスク回避からドル買いが強くなり、同日のニューヨーク市場では85円80銭付近まで上昇している。

 

ユーロは、17日にアイルランドの国債入札結果を好感するなどの要因で、一時1.2917ドル付近まで、また19日の米新規失業保険申請件数の結果をうけたドル売りで、1.2900付近まで上昇する場面も見られたが、さすがにこのレベルでは上値が重くなった。
20日金曜日に、ECB理事会メンバーでもあるウェーバー独連銀総裁による「ECBによる無制限の流動性供給は年末以降も継続することが妥当だ」というハト派的な発言が報道されるとユーロ売りが加速し、結局1.2663付近の安値をつけることとなった。
ポンドは英中銀金融政策委員会議事録の公表を控えて思惑が錯綜したが、18日に実際公表された内容では緩和的主張がみられなかったことで、ポンド買い戻しが優勢になった。
ただ、ポンド/ドルも上値は限定的で、1.5680付近が抵抗線となっている。

 

外国為替市場では米ドルが堅調さを取り戻す

前回予想したとおり、先週の外国為替市場では米ドルが堅調さを取り戻す中、ドル円では方向感を失う結果となったが、今週も主要通貨では強気筋と弱気筋の探り合い相場となりそうだ。
ドル円は84円80銭付近の下値抵抗線と86円前後の上値抵抗線に挟まれたチャネルを抜けきることができない。
ドルは対欧州通貨では安全資産として堅調さを示しているものの、10日のFOMC(連邦公開市場委員会)では超低金利政策の長期間維持、景気認識の下方修正、量的緩和策の維持などが確認されており、米国景気そのものは先行き不透明である。加えて、住宅や製造業関連指標の弱い結果が続くことで、ドルが対円で上昇基調に移るまでには至っていない。

 

一方で84円台後半レベルの底堅さは、テク二カル的要因意外に、国内金融当局者による円高牽制発言に拠るところが大きい。その中でも注目されているのは菅首相と白川日銀総裁の会談予定であり、その際追加金融緩和措置が発表されるかどうかに焦点が集まっている。現在市場では、早期会談実現と追加金融緩和措置実施の思惑から下値警戒感が広がることになっているが、万一追加金融緩和措置が実施されない、あるいは実施自体に不透明感が広がるようなら、84円台の下値抵抗線突破も現実味を帯びてくる。

 

ユーロは先週17日に実施されたアイルランド、スペインの国債入札を好感して、買いが先行する場面も見られたが、格付け会社ムーディーズによる「スペインの財政緊縮策実行リスクを引き続き懸念」や、独・8月ZEW景況指数の低下、そして20日のウェーバー独連銀総裁の発言などにより、対ドル、対円で大きく下落した。
20日にはストップを巻き込んで一旦1.2663付近の底値をつけたが、現在は重要なテクニカルラインとなる1.2730付近に値を戻している。
トレンドは軟調と思われるが、先週はユーロの好材料に反応する場面も見られたため、テクニカルライン付近では指標の結果等を頼りにユーロ買いが進むことも考えられる。
今週予定されているユーロ圏の主な指標は、23日のユーロ圏8月製造業・サービス業PMI速報値、25日の独8月IFO景況指数、26日の独9月GFK消費者信頼感指数、27日の独8月消費者物価指数速報値などである。
ドイツ経済の失速はユーロ相場に与える影響も大きいため注意が必要。
また、ユーロに関しては、リスク投資の観点から米国株式市場への連動が顕著となっているため、この方面への注視も必要がありそうだ。
今週予定されている米国指標は、24日の7月中古住宅販売件数、25日の7月耐久財受注、7月新築住宅販売件数、6月住宅価格指数(連邦住宅金融局)、27日の4-6月期GDP 改定値、8月ミシガン大消費者信頼感指数確報値などである。
相場は特に、弱い数字が続く住宅関連の指標結果には神経質になると思われる。

 

豪ドルは21日(土)のオーストラリア総選挙の結果をうけて、週明けの市場で下落した。
総選挙では、与党・労働党と最大野党・自由党率いる保守連合ともに下院で過半数に届かないハングパーラメントとなっていた。
今後は政治的には各政党の連携が模索されることになり、そのため資産税などの問題に不透明感を生じさせる可能性もある。
ただ、豪ドルは他の主要通貨に比べ高金利が維持されており、豪ドルの一方的な売りへは繋がりづらいと思われる。

 

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